我々は、日常生活において「運を天にまかせる」とか、今日は運が良い、あるいは、悪いなど、運という言葉を多用します。
たしかに、運が良い時は何をやってもうまくいき、反対に悪い時は何をやっても裏目に出てしまい、ついには、運を天にまかせるという事態になってしまいます。
このように、運とは、その自分の意思や努力ではどうしようもない巡り合わせを指します。
では運にはどのようものがあるかと言うと、運気と運勢と運期との3つがあります。
運気とは、自然界の現象に現れる人間の運勢のことで、天地・人体を貫いて存在するとされた、木・火・土・金・水の五運と厥陰・少陰・太陰・少陽・陽明・太陽の六気を表します。
運気には、大きく分けて良い運気と悪い運気があり毎年、毎月、毎日変わります。運気が上がっている時は、幸運な出来事が起こりやすく、反対に、運気が下がっている時は不幸な出来事が起こりやすくなります。
このため、引越、転職、結婚など人生の節目における行動は、運気が上がっている時期に行うことをお勧めします。また、運気が上がっている時期は何事もうまくいきやすいので、積極的に行動をするとよいでしょう。
反対に、運気が下がっている時期に行動すると、欠陥住宅に入居したり、会社が倒産したり、あるいは、離婚をするなど、後々、良くないことが起きたり続いたりすることがあります。
運勢とは、運の勢いのことで、運気が発揮される際の盛衰強弱をいい、運期とは、運気が発動される際の時期の吉凶のことです。
例えば、財運の運勢が盛んである状態とは、金銭や物品が大量に動きやすいことをいい、財運の運勢が衰えているのは、金銭や物品があまり動かないということです。
しかし、運勢がよいから、なんでも上手くいくと考えるのは間違いですし、運勢が悪いから物事が上手くいかないと考えるのは間違いです。
財運の運勢がよくても、運期が凶なら、失費が多いということになりますし、運勢が衰えていても、運期が吉であれば、少額ではあるけれどもプラスになるということがあるからです。
このため、運が発動される際の勢いと時期(運期)とをよく観察することが大切なのです。